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2012年 09月 29日

新幹線の見える景色 新幹線から見える景色

*COFFEE_TEN_IRUKAYA ( 珈琲店海豚屋 )
 営業時間14:00~ 24:00  定休日毎週水曜日
 
 完全予約制の当店の情報の詳細は、
 カテゴリの中の海豚屋とはの箇所と、
 海豚屋におけるマナーとルールの箇所に記載してあります。
 必ずご覧になり熟読してください。
 熟読理解されていない方の御案内は出来ません。



私は、新幹線に乗る。
新幹線に乗るのが好きだ。新幹線も好きだ。
必ず指定席。
上りは 進行方向 右窓側。
下りは 進行方向 左窓側。
富士山を見るのが大好きだが、反対側を選ぶ。
席に空がないときは、乗らない。


大学生のお客様によく聞かれる質問がある。
当時住んでいた福岡から、
夢を叶えるため、
一度完全にゼロにして、
東京に上京するときの心境や覚悟や想いなどについてである。

福岡から飛行機が飛び立って、眼下に福岡の市街地をみたとき、
どう思いましたか?と、よく聞かれます。

新幹線です!!!!!!!!!。

えっ?わざわざ新幹線ですか?。

敢えて新幹線にしました!!!。

大学就職時代を過ごした九州を越えて、
故郷の広島を越えて、
ひとつひとつの風景を確認したかったからです。

西に生まれ育った人間が、
色々な人の反対を押し切って、
自分の信念を貫いて夢を叶える為に、
誰も知り合いのいない東京にいくわけだから、
余程のことがない限り、
帰れない、帰る訳にはいかないという気概はいる。
覚悟もいる。
故郷に錦をかざるまでは。という古いかもしれないけどそういう想いもあるわけです。
祖母は、凄くかなしそうにさびしそうに、次はいつくるんかのう?と聞く訳です。
余程の何かがいるからです。それを振り切らないといけないから。
だから、新幹線にしました。


新幹線に乗る時に、どうしても見たい風景がある。

必ず新幹線が走っているのを見る場所。
新幹線に乗っていると必ず車窓から探す場所。

私という人間の根幹、原点の場所は、
広島の黒瀬という場所である。母親の故郷である。
幼少の頃から、
わくわくしながら新幹線が来る度に飛び出して見ていた。
新幹線に乗車時には、
黒瀬が近づくとわくわくして祖母祖父の家を探した。

JR東日本 20周年 新幹線YEAR キャンペーンCM
ケツメイシ トレイン


この映像の風景に近い。
この歌の歌詞の内容そのままの心境だ。

夢を叶えるために上京したとき、
新幹線で祖母の家を探しました。
すぐに見つかりました。
声を殺して、がくがく震えながら泣きました。

祖母が元気なうちに、
自分の店を持って、
しっかりと稼いで、
ここで昔と同じようにばあちゃんと一緒に手を繋いで新幹線を見るんだ。
そんなことを心に誓ったものですよ。

そう若い人たちに話をするのです。

時折、朝、ケツメイシのトレインを聞いて、心を奮い立たせてから家をでます。
心が折れた夜この曲を聴いて泣きながら、次の日の明日への生きる力を奮い立たせます。
あのときの新幹線で何を思ったのかを今一度思い出し歯をくいしばります。

海豚屋で一番多いオーダーというのは、
デミタスコーヒーのあと、
雲の海というアレンジコーヒーというオーダーです。

ある料理人の方に、
あなたの中にすでに、こういう味にしたいという味があり、
それに常に向かっているように思うのだけれど、
その味の根幹になっているものは何ですか?
と聞かれたことがありました。

ばあちゃんのお餅です。
アンコ入りのお餅です。
そう答えました。本当のことですから。


92歳でした。月曜日、祖母が亡くなりました。


新幹線から、
祖母の家を見つけた時の想いを大切に大事に、
日々、
心を込めた珈琲を1杯1杯抽出してゆこうと思うんです。



*COFFEE_TEN_IRUKAYA ( 珈琲店海豚屋 )
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by irukaya-coffeeten | 2012-09-29 03:00 | 日々のたより | Trackback
2012年 09月 23日

THE BAR ②

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雑誌の中に上の広告があります。
商品の後ろに和箪笥があります。
この広告を見て、
これや!!と大声を出しました。

家に帰り、
家にある古い和箪笥のU字の取っ手を壊しました。

急いで現場に行きました。
現場とは、移転のときに工事していた今の店舗です。

設計士の藤田君と
月造の月森さんに

箪笥の取っ手を見せて、
お店の一枚板から創った扉のドアノブを
これでできませんか!
と聞きました。

どこからそういう発想になるんですか?
と聞かれて雑誌を見せたら、
広告だし、商品の背景だし。と爆笑していました。

ここからが凄いと思うのですが、
藤田君と月森さんが
試行錯誤のすえに本当に実現してくださいました。
私のとんでもない発想を
不可能なことを可能にしてくださいました。
改めて有り難うございます。


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by irukaya-coffeeten | 2012-09-23 02:45 | 日々のたより | Trackback
2012年 09月 22日

THE BAR ①

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COFFEE_TEN_IRUKAYA

INTAG DEMITASSE COFFEE
& 
SCOTCH WHISKY


デミタスコーヒーを  一杯、
スコッチウイスキーを 一杯、
珈琲店を 愉しむ、
人生を  愉しむ。



先日、親友のMくんが高知から来店してくれた。
震災後、高知に引越をしたのだけれど、東京に来るたびに顔をだしてくれる。
昔、Mくんが雑誌をプレゼントしてくれた。私の宝物となっている。

東京カレンダーMOOKS
the BAR
愛すべきBAR

という雑誌である。

素敵な文章が多くて好きである。
Mくんが来店してくれた日の夜、
嬉しかったので、冒頭の言葉を創ってみた。
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by irukaya-coffeeten | 2012-09-22 03:58 | 日々のたより | Trackback
2012年 09月 11日

豪快なワライゴエ


先日歩いていますと、
突然背後から肩を鷲掴みにされました。

挨拶もそっちのけです。
あんな、あんた今暇やろ?
なー聞いてくれへん?

って質問にもなっておらず、
答えも必要とされておらず、

私はおばちゃんに連れて行かれお店に入りました。
時々お世話になっているおばちゃんのお店。

話といいましても、
ほとんど一方的にしゃべりつづけ、
笑顔で豪快にわらっています。

いつもの感謝の気持ちや。
沢山食べていきなさい。
今日はお代はいらんからな。


お言葉に甘えて食べていますと、
あんな、これ。今からはろーおもうてな。と、
一枚の大きな紙を手渡されたのです。


そこには、
20年間の御愛顧有り難うございます。
から始まる文章が記してあったのです。


以前、当店は川口葉子さん著『東京カフェを旅する~街と時間をめぐる57の散歩』に
掲載させていただきましたが、その著者の川口葉子さんが御自身のサイトのブログにて
以下の文章があり、その言葉を思い出しました。

10年以上前から言いつづけておりますが、いつまでもあると思うな親とカフェ、です。
閉店のお知らせをするたびに「一度行ってみたかった」という反響をいただくのですが、
果てしない空しさに襲われてしまうので、
どうか私の前ではその言葉を口にしないでやってください。
本当に行く気持ちがあったのなら、無理をしてでも訪れたはずなのです。
(閉店で気落ちしております…ご容赦ください)




震災で幾人かの友人を失いました。
震災後の影響で知り合いのお店の多くが閉店しました。
いつまでもあるとおもうな。
この言葉、
心にしっかりととどめ
後悔なきよう生きたいと切に思います。


その道を歩いていても
灯もともっていなくて
話しかけられることも
手を振りながら通り過ぎることもできない
日常がはじまりました。
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by irukaya-coffeeten | 2012-09-11 02:00 | 日々のたより | Trackback
2012年 09月 07日

世界一のお酒

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菊月を迎えました。
週末9日は、重陽の節句ですね。
季節は夏から秋にかわりつつあるようです。
皆様いかがお過ごしでしょうか。


先日来店された年配のお客様が、
デミタス珈琲をちびりちびりとゆっくり嗜まれたあと、
ブレンデットスコッチウイスキー、
70年代流通のカティサークを御注文してくださいました。
一口一口噛みしめるように頷きながら愉しまれていました。
そして、70年代当時の頃の話をしてくださいました。

仕事のあと、BARに行って、
はじめてカティサークを飲んだとき、
ここまで美味しいウイスキーがあるものかとねえ と。
美味しかったねえ。

そう心を込めて語られる瞳の奥に、
その方が当時を偲ばれている景色が見えるようでした。

70年代当時、今とは違ってウイスキーはかなり高かったと思います。


私の好きな Mr Children の歌に、
1999年 、夏、沖縄という歌があり
以下のくだりがあります。

酒の味を覚えはじめてからは、いろんなものを飲み歩きました。
そして、世界一のお酒をみつけました。
それは必死で働いた後のお酒です。
愛する人たちと愛してくれた人たちと世界一のお酒を飲みかわすのです。


その方が、世界一のお酒を酌み交わした日々がみえるようでした。
その方々が、姿勢 話し方 飲み方等、
何故素敵でカッコイイのかということに
少しふれることができたような気がしました。


1999年 、夏、沖縄という歌の中に、
以下の好きな箇所があります。

ミンミン ミンミンと蝉が鳴いていたのは
歓喜の歌か それとも 嘆きのブルースか
もはや知るすべはないが、あの蝉の声に似たような泣き笑いの歌を奏で僕らは進む。



その方々の笑顔と瞳の奥にある
泣き笑いの歌を聴けたような気がして
それが、とても嬉しかった日でした。


その日の夜、
私も世界一の珈琲とウイスキーをいただくことができました。
本当に有り難うございました。

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by irukaya-coffeeten | 2012-09-07 02:17 | 日々のたより | Trackback